「ウェブ解析士は役に立たない」
「ウェブ解析士は意味ない、ただの資格ビジネスだ」
ウェブ解析士に興味を持ち、資格取得に向けて一歩踏み出そうとした矢先、 そんな口コミを見て、迷ったり不安に感じたりしていませんか?

「ウェブ解析士」を検索したら、サジェストに「役に立たない」が出てきちゃうんだよね
結論から言えば、その話は半分ホントで、半分はウソです。
この記事では、現役で企業のWebマーケティングに携わっていて、実際にウェブ解析士の資格を取得した私が、「リアルな本音」を正直にお伝えします。
3分くらいで読めますし、迷っているあなたの判断材料になるはずです。ぜひご一読を!
【辛口評価】ウェブ解析士が「役に立たない」と言われる3つの現実
ウェブ解析士が「役に立たない」と言われる口コミとその理由は主に3点挙げられます。
【現実その1】「民間資格」であり、独占業務はない
ウェブ解析士は、「一般社団法人ウェブ解析士協会」が発行する民間資格です。
国家資格ではなく独占業務もありません。資格を保持しているだけで仕事が舞い込んでくる可能性はゼロと言っても良いでしょう。
その資格がないと職業に就くことが難しい国家資格に対し、民間資格は、特定のスキルや知識の証明となるもの。その違いを理解することで資格取得する意義を間違えずに活かすことができるでしょう。
【現実その②】転職・昇進への効果は限定的
ウェブ解析士は、ウェブ関連資格では老舗で信頼がある資格です。
- 累計の受験者数は45,000人(2023年実績)
- 2010年以降15年以上の歴史がある
- 法人会員はその数40以上。業種は、広告業界やWeb制作会社など多岐にわたる
それでも限定的と言われるのは、残念ながら一般的な知名度がまだ低いから。
しかし、資格を取得しようとする行動力や学習意欲は、少なからず採用担当者からの評価を得ることはできそうです。
【現実その③】Web業界はトレンドの移り変わりが早く、資格の効果が長持ちしない
Web業界は技術革新の影響を受けやすく、トレンドの移り変わりがとても早いことが特徴です。
近年ではAIの登場により業務の自動化が進んだり、SEOのアルゴリズムが頻繁に変更されるなど、昨日までの「常識」が今日には通用しないことも少なくありません。
そのため、資格取得時の知識だけでは即戦力とならず、陳腐化してしまうと感じることもしばしばあります。この状況はウェブ解析士の資格の有無に関わらず、Web業界全体の課題です。
ウェブ解析士はトレンドに左右されないマーケティングの基礎も学習できるので、資格取得で基礎がしっかり身につきます。その後もウェブ解析士協会のメッセージを頻繁に受け取ったり、情報収集したりと、常に知識をアップデートしていくことで、ウェブ解析士の資格を十分に活かしていくことができるでしょう。
なぜ取得をした?私がウェブ解析士をおすすめする理由
「意味ない」と言われているウェブ解析士の資格を、現役で企業のWeb担当者として働いている私はなぜ取得したのでしょうか。本音で語ります!
理由①:自己流の断片知識が、体系的な「地図」に変わる
企業のWeb担当者は、必ずしもマーケティングに特化しているわけではありません。
私も、企業のWeb担当者のキャリアをスタートした約15年前から、断片的にマーケティング知識をインプットしながら、日々の業務に奮闘してきました。落ち着いて自身のキャリアに向き合う時間もなく走り抜けてきた結果、この知識は一般的にも通用するのか?という疑問や不安がありました。
「ウェブ解析士」資格を取得することはその不安に対する答え合わせができると言う意味がありました。キャリアの中で積み上げてきたパーツは「体系的な地図の中のどの部分に当たるのか」の答え合わせができることがとても魅力的です。
理由②:チームで戦うための「共通言語」が身につく
企業のWebマーケティング職として、多方面の関係者とスムーズな業務進行ができる「共通言語」が身につきます。
私の体験談として、データ解析に関する基礎をインプットしたことで、ログ設計の会議などにおいて、スムーズに業務を進めることができました。
実は、GA4の基本思考である「ディメンション」「指標」の違いも曖昧だったのですが、そこがクリアになったことにより論点の理解も早くなり、初めて自信を持てた会議は忘れられません。

ざっくりいうと、「〜〜ごとの◯◯」を意識して話したことで、どんな数値が取りたいのかが明確になり、スムーズに伝達することができるように!
Webマーケティング職は、多岐にわたる立場の人とコミュニケーションを行い、「プロジェクトのチーム」としてリーダー的な役割を担って遂行していかねばなりません。やりがいでもありますが、最も神経を使わなければならない役割です。プロジェクト遂行に自信を持てるかどうかが、非常に重要です。
ウェブ解析士で体系的な知識を習得すると、プロジェクト遂行に必要な「自信」が手に入ります。
理由③:場当たり的な戦い方から、戦略的に「武器を選ぶ」思考へ
「ウェブ解析士」で体系的な業務知識を習得したことにより、感覚的に使っていたスキルを、自身で言語化しつつ選択して活用できるようになりました。
たとえば、事業の収益化に関してです。
メディア型と呼ばれる収益モデルでは、以下のロジックで事業目標(KPI)が決まります。
- メディア型は、「広告収入」が収益源(例:大手ポータルサイトやニュースサイトなど)
- 訪問数が多いサイトは広告としての価値が高い
- 売り上げを上げるためには、訪問数を増やす必要がある=事業目標は「訪問数」となる

「広告としての価値が高い」はちょっと難しいけど、、
自分が広告を出す立場だったら、どんなサイトに広告を出したいかを考えるとわかりやすいかも
このロジックを理解して業務に臨むので、事業の見方が変わります。必要な武器となる手法を選び、目標達成に向けて積極的に業務を進めることができるようになります。
自身の役割を言語化することはキャリアを理解し、飛躍させる貴重な一歩となるはずです。
理由④:上級ウェブ解析士にステップアップすることにできる
非常にシンプルです。上位級である上級ウェブ解析士に挑戦ができます。
ウェブ解析士の資格を有していることが、上級ウェブ解析士を受験するための条件です。
より具体的な解析スキルを学習し、実際にマーケターとして勤務している方に添削をしてもらいながら実務レベルのスキルを身につけたく、上級ウェブ解析士にステップアップすることも視野に入れていました。
「上級ウェブ解析士」は今度また詳しくお話したいと思いますが、88,000円の受講費用がかかる上に、かなりボリュームのあるレポートが課されます。この上級ウェブ解析士に本当に挑戦できるのか、自分がどれくらいデータ解析に興味が持てるのかを確かめるためにも、ウェブ解析士に挑戦をしてみました。
私だけじゃない!「取得してよかった」ウェブ解析士たちのリアルな口コミ集
私自身の体験だけでなく、他の資格保有者はどのように感じているのでしょうか。SNSやブログから集めた「リアルな声」をご紹介します。
口コミ①:「知識の地図が手に入った」体系的な学びに感謝の声
- 「これまで自己流でやってきた知識が、線で繋がった」
- 「Webマーケティング全体を俯瞰できるようになった」
といった、知識の体系化に関する口コミをご紹介します。
たとえウェブ業界が長くても、なんとなく使っているツール、なんとなくやっている施策を体系的に学び直せば、安心安全な運用の地盤になると思います。ぜひ一緒に、ウェブ業界の安心安全と、優しく楽しいSNSの環境を作っていきましょう。
ウェブ解析士協会>インタビュー記事(久保さんインタビュー)
口コミ②:「提案に自信が持てた」実務での効果を実感する声
- 「データに基づいた提案でお客様の信頼を得られた」
- 「社内会議で、自信を持って発言できるようになった」
具体的に業務改善につながった体験談をご紹介します。
知識の幅が広がりましたね。もともと自社制作サイトについてはページビュー数やセッション数、参照元など、Google アナリティクスで見られる基本的な指標をもとに月次レポートを作っていました。それでもウェブ解析士の公式テキストに出てくる言葉はわからないものだらけでしたから。
経営者の集まりで話を聞くと、いまだにごりごりの営業をしている会社は多いです。自社のホームページにGoogle アナリティクスすら入れていないのに「ホームページから問い合わせがきたらいいのに」といった声を聞きます。
そういった経営者には、ウェブ解析士を目標に幅広く勉強することを勧めています。試験という最初のハードルは高いけど、今後間違いなく必要な知識が身につきます。ウェブ解析士協会>インタビュー記事 (加藤さんインタビュー)
学んだフレームワークや用語が「共通言語」となり、コミュニケーションを円滑にするだけでなく、提案の質そのものを向上させる効果があることがわかります。
口コミ③:「キャリアの幅が広がった」人脈と機会を掴んだ声
- 「資格取得がきっかけで転職に成功した」
- 「(ウェブ解析士)協会の勉強会で出会った仲間と新しいビジネスを始めた」
など、キャリアや人脈形成に繋がった事例もあります。
会計監査の性質上、クライアント様のマーケティングに直接アドバイスする場面は少ないと思います。ですが、監査に必要な現状把握にウェブ解析士の知識が役に立っていると感じます。
例えば、広告宣伝費に含まれるマーケティング費用を、どこで、どう使って、どれくらいの金額で、どのように意思決定がされているのかという視点はかなり重要です。ウェブ解析士で学ぶマーケティングの基本は、クライアント様の戦略の把握に役立ちます。ウェブ解析士協会>インタビュー記事(鈴木さんインタビュー)
このように、他業種でもウェブ解析士の知識を身につけ、マーケティング視点を取り入れることで、業務の幅を広げられた事例もあります。
ウェブサイトの目的に目が向くようになったところが、一番の変化でした。お客様の問い合わせ、ECサイトの売上などのコンバージョンを伸ばすために何ができるか、この資格じゃなければ得られなかったと思っています。
サイト制作の範囲を超えて、デジタルマーケティング戦略の全体像に目がいくようになりましたし、お客様への説得力もつきました。ウェブ解析士協会>インタビュー記事(宮崎さんインタビュー)
【まとめ】ウェブ解析士との正しい付き合い方
ここまで読んでいただきありがとうございます。
「ウェブ解析士は役に立たない」「ウェブ解析士はただの資格ビジネスだ」と言われる理由と、実際に取得した私の本音をお伝えしてきました。
長くなったのでまとめますね。
ウェブ解析士が「役に立たない」と言われる理由は大きく3つ
- 「民間資格」であり、独占業務はない
- 転職・昇進への効果は限定的である
- Web業界はトレンドの移り変わりが早く、資格の効果が長持ちしない
ウェブ解析士の資格を持ち、現役Web担当者の私が取得してよかった点4選
- 自己流の断片知識が、体系的な「地図」に変わる
- チームで戦うための「共通言語」が身につく
- 場当たり的な戦い方から、戦略的に「武器を選ぶ」思考へ
- 上級ウェブ解析士にステップアップできる
私自身は「ウェブ解析士」の資格取得を通じて、体系的にマーケティング業務を見直し、データ解析の学習をした経験を活かせています。
なぜなら、4つの理由とともに、自分のマーケティング業務を言語化し、自信を持って仕事を進めていくことができるようになったからです。
基礎を学んだことで、これからの業務や学習の効果が上がっていくと考えています。
とはいえ、もう少し転職や副業など、資格を直接的に活かす方法はないか、とお考えの方もいると思います。
実は、ウェブ解析士協会の公式サイトでは、職業の紹介などもしています。

また、一歩踏みだしてみようかなと思えた方には、以下の記事もおすすめですので、ぜひご一読ください。